HASPEE設計用気象データについて
HASPEE設計用気象データの概要
HASPEE設計用気象データには、以下の4種類のデータが含まれています。なお、『設計用』とは空調設備設計用を意味します。
HASPEE用設計用気象データの構成
(1) EA設計用気象データ(5タイプ)
(2) ETD(実効温度差)
(3) 標準日射熱取得
(4) 見かけの太陽位置
(1)は、EA設計用気象データと同じものですが、EA設計用気象データには11タイプが含まれているのに対し、HASPEE設計用気象データのタイプ数は5(冷房用2タイプ、暖房用3タイプ)に絞られています。タイプ数は少ないのですが、各タイプには、EA設計用気象データの8気象要素(気温、絶対湿度、法線面直達日射量、水平面天空日射量、水平面夜間放射量、風向、風速)に加え、エンタルピ、太陽高度、太陽方位角、方位別と日陰の日射量が含まれています。このように、気象要素の種類が多いことと、空調設備設計を直接的に支援する(2)~(4)のデータが含まれている点がHASPEE設計用気象データの特徴です。
なお、(1)には、2010年版(1981~2010年の30年間から作成されたもの)と2020年版(1991~2020年の30年間から作成されたもの)があり、地点数はどちらも全国836地点であること、836地点のうち50地点は、使用許諾契約書に合意の上、MetDSのホームページから無償でダウンロードできることは、EA設計用気象データと同じです。空気調和・衛生工学会から公開されている「試して学ぶ最大熱負荷計算プログラムHASPEE」には、無償の50地点のHASPEE設計用気象データが組み込まれています。
詳細は、本ホームページの技術解説「HASPEEのための2020年版設計用気象データ」をご覧ください。
HASPEE設計用気象データのタイプ別危険率(年基準) | ||||||
暖房/冷房 | 選定基準(第1指標-第2指標) | タイプ | 第一指標の危険率 | |||
暖房 | 気温(t)― 絶対湿度(x) | t-x | H12 | 1.0% | ||
気温(t)― 水平面全天日射量(Jh) | t-Jh | H22 | 1.0% | |||
冷房 | エンタルピ(h)ー 気温(t) | h-t | C10 | 最小危険率 | ||
円柱日射量(Jc)― 気温(t) | Jc-t | C31 | 最小危険率 | |||
円柱南面日射量(Js)― 気温(t) | Js-t | C41 | 0.5% | |||
●最少危険率とは、作成可能な最も安全側の危険率をいいます。 |
DsnNaviのダウンロード
DsnNavi(設計用気象データ・ナビゲーションプログラム)により、無償50地点について、HASPEE用設計用気象データを出力することができます。全地点(836地点)のHASPEE用設計用気象データを出力するためには、購入もしくはライセンス契約が必要です。
HASPEE設計用気象データ全地点(836地点)の「購入」
無償版のDsnNaviでデータを出力できるのは50地点に限定されていますが、「HASPEE設計用気象データ全地点」を購入もしくはライセンス契約することにより、全地点(836地点)のHASPEE設計用気象データを出力できるようになります。「購入」をご希望の場合は、下の「拡張アメダス気象データ,プログラム 注文フォームに移動」ボタンから進んでください。
購入とライセンス契約の違い
HASPEE設計用気象データの使用許諾契約は、「1 名のユーザーが1 台のコンピューターで使用すること」と定めています。DSNnavi およびDSNnavi が出力するデータを、1 つの購入について複数人で使用することはできず、複数人で使用する場合は、使用者の人数分の数量を購入する必要があります。例えば、DSNnavi のユーザーが1人でも、出力されたデータをDSNnavi のユーザー以外にも4人が使用する場合には5つの購入が必要です。
ライセンス契約とは、法人やそれに準じる組織に属するユーザーグループの代表者とMetDSとが結ぶ契約です。ライセンス契約を結ぶことにより、同一法人・同一組織内の複数のユーザーが設計用気象データを使用することができます。
設計用気象データ 「購入」(円、消費税別) | |
EA設計用気象データ 全地点 | 15,000 |
HASPEE設計用気象データ 全地点 | 25,000 |
●無償版では50地点ですが、購入により全地点(836地点)のEA設計用気象データが利用できるようになります。●複数人で使用する場合は、使用者の人数分の数量を購入する必要があります。 |
HASPEE設計用気象データ全地点(836地点)の「ライセンス契約」
ライセンス契約は、お客様が設計用気象データの使用にあたり、MetDSと設計用気象データに関する使用許諾契約を交わす場合をいいます。契約書の書式は『設計用気象データに関するライセンス契約書の一般的書式』を参考にしてください。
設計用気象データに関するライセンス契約の一般的書式(PDF)
- ライセンス契約は、お客様が法人、研究室、またはそれらに類する組織であって、ユーザー数が5名以上の場合に適用されます。
- ライセンス契約の期間は1年ですが、継続することができます。
- 提供された設計用気象データの使用はライセンス期間内に限られます。
- ユーザー以外の者が、契約により提供された設計用気象データを使用することはできません。
- ユーザーの数とは、契約による提供された設計用気象データを、契約期間内に1回以上使用する者の合計数をいいます。(同時使用者数ではありません。)
- ユーザーは、業務の変更、配置換え等の妥当な理由があれば、変更することができます。ただし、ユーザー数の上限を超えることはできません。
設計用気象データ 「ライセンス契約」1年間の契約料金(円、消費税別) | |||
ユーザー数 | a(注3) | b(注3) | c(注3) |
EA設計用気象データ | HASPEE設計用気象データ | EA設計用気象データ +HASPP設計用気象データ | |
~10 | 50,000 | 90,000 | 120,000 |
11~20 | 65,000 | 130,000 | 160,000 |
21~30 | 83,000 | 165,000 | 210,000 |
31~50 | 110,000 | 210,000 | 260,000 |
51~100 | 150,000 | 300,000 | 380,000 |
101~300 | 180,000 | 350,000 | 450,000 |
(注1)ユーザーとは、お客様(ライセンシー)に所属する社員等をいいます。(注2)ユーザー数とは、お客様が契約により使用を許諾された設計用気象データを契約期間内に1回以上使用する者の合計数をいいます。(同時使用者数ではありません。)(注3)a,b,cとも、全国836地点の2010年版と2020年版が含まれます。(注4)使用者が300名を超える場合は、MetDSまでお問い合わせください。 |